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これからの季節、夏休みやお盆休みで実家に帰ったり、旅行したりすることが増えますね。


海外だけでなく、国内に行かれる方も多いのではないでしょうか。観光地や大きなお寺に行く機会も増えますが、そこで見る五重塔のことって実はよく知らないことも多いですよね。


名前の通り五階建ての建物のかと言うと…実はそうではなかったりします。


五重塔は何階建てなのでしょうか。また建てた目的や上の飾りなど、日本の宗教建築の代表でもある五重塔について見ていきましょう。
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五重塔は何階建てなの?


五重塔は何階建てなのかについてご存知ですか?

その名前から、「五重塔は五階建てかぁ」と思ったことってありませんか?

外から見ると五重塔には五階建てのように屋根が五つあり、その下にも各階に窓が付いていたりするので、私も五階建ての建物だと思っていました。


しかし実は塔の中には、上の階に上がる階段が無いんです。
二階より上は床もなく、建物を支えるための作りが一番上まで続いています。

つまり、五重塔は五階建てに見えますが、大きな一階建ての建物なんですね。

五重塔には窓がついている事から、五階建てなのでは?思っていたんのですが…
大きな勘違いでした(笑)

なお、五重塔を支えるための作りを「心柱」(しんばしら)と呼び、この建物の構造や耐震性を語る上で重要な要素になっています。

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五重塔は何を目的に建てられたの?


五重塔は大きな一階建ての建物だと先ほどご紹介しました。

では、五重塔は何を目的として建てられたのでしょうか。
寺院の権威付けのため?それとも何か他の理由だと思いますか?


五重塔は仏教建築ですが、その中でも仏舎利塔という建物が起源です。
仏舎利塔とは、仏舎利、つまりはお釈迦様の骨を収めた塔なんです。


ですから、五重塔はお釈迦様を祀る目的で建てられたんですね。
お釈迦様を祀るための建物なので、五重塔には一階だけがある作りで十分だったんです。

これとは違った見方としては、五重塔を建てる事により自分の権力を示したいという時の政治家、権力者の思惑もあった事でしょう、あるいは塔を建てる事が仏教の布教に繋げたい考えた仏教会の狙いもあったのだとは思います。

五重塔の上の飾りである「相輪」とは?


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五重塔の一番上には、とても長い棒のような飾りがあるのをご存知ですか?

一度見てみると分かるんですが、この上の飾りは一見すると避雷針のようにも見えますよね。
しかし、もちろん避雷針ではなくってきちんと宗教的な意味があるんですよ。


この五重塔の上の飾りの名前は「相輪」(そうりん)といいます。
相輪は全部で7つの部分からできています。1つずつ見ていきましょう。


・宝珠:仏舎利を収めるもの
・竜車:偉い人のための乗り物
・水煙:炎(火は火災のイメージなので「水煙」と呼ばれる)
・宝輪:4人の如来と5人の菩薩をあらわすもの
・請花:お花を表したもの
・伏鉢:お墓を表したもの
・露盤:伏鉢(=お墓)の土台となったもの



五重塔は仏舎利塔として建てられているので、仏舎利を収めている宝珠の部分が、五重塔の中でも最も重要な部分だと言えそうですね。また、仏舎利は相輪にあるのではなく、五重塔の中に収められている場合もあるそうです。

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この記事のまとめ


日本に古くから建てられた五重塔
今回はその五重塔でよくある質問についてご紹介しました。


・五重塔は五階建てではなく、大きな一階建ての建物
・五重塔はお釈迦様を祀る目的で建てられた
・五重塔の上の飾りは「相輪」と呼ばれ、7つの部分から構成される


五重塔が建てられた目的や、飾りや建築が持つ意味を知ると、この建物をより楽しんで鑑賞することができますね。


なお、以下の記事でも五重塔でよくある質問について解説しているので、興味があれば一度ご覧になってみて下さいね。

※参照:五重塔がある場所はどこ?その意味や大きさも解説!