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夏になると空にソフトクリームのような盛り上がった雲を見かけることがありますね。
俗に言う入道雲です。
他の季節でも見られるのでしょうが、イメージとしては夏場に多く見られると感じます。


この入道雲ですが、どのように発生するのかご存知ですか?


今回は、入道雲の発生条件や大きさについて紹介します。
ややこしい入道雲と積乱雲の違いについても見ていきましょう!
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入道雲の大きさはどの位なのか?


入道雲の大きさですが、およそ直径20km程度になります。10kmが1万メートルに相当するので、高さで言うと2万メートル程に達する事もありますね。


その一方で、複数の入道雲が集まると直径が100〜200kmに達する事もあります。
また縦だけではなく横にも同じぐらい広がることも珍しくありません。


こうした大きさを誇る入道雲は、赤道付近を中心にチラホラ見られます。この辺りをフライトするパイロットの方は、巨大な入道雲の事を考える必要があり大変そうですね。

入道雲が発生する2つの条件とその仕組みとは?


それでは、入道雲はどのような条件下で発生するのでしょうか。


入道雲が発生する条件ですが、以下の2つが挙げられます。

・地面が熱くなっていること
・空気に湿気が多いこと



入道雲は、地面にある湿った空気が地熱によって温められて上昇し、空で冷えることで発生します。

雲の内部では、上昇しようとする空気と下降しようとする空気とが入り乱れ、激しい気流が渦巻いています。飛行機で雲の中に突入すると、乱気流に巻き込まれるという話を聞いたことがある人もいるかもしれません。

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その後、湿った空気は冷やされて水蒸気となり、更に雨粒や氷の粒になりますが、この時に熱を放出します。その熱によって空気を押し上げ、雲自体が伸びていくという仕組みになっています。

また、雲の内部で起こる空気の乱れによって雨粒や氷の粒が洗濯機のように攪拌されることで静電気が発生する事があるのですが、この静電気こそが雷の元になってるのです。

入道雲と雷に関係があるとは少々ビックリでした。

入道雲と積乱雲の違いは大気の状態にあった!?


「入道雲」という言葉を辞書で引くと、

・巨大な雲であること
・積乱雲の総称


この2つの記述が見られます。


ここで、
そもそも入道雲と積乱雲って何が違うの?
このような疑問を抱かれる方も少なくないと思います。


入道雲と積乱雲の違いですが、入道雲が晴れた日によく見られるのに対して、積乱雲は大気の状態が不安定な時によく見られるといった点が挙げられます。

積乱雲には雲の中で雷鳴が轟いている特徴があるのですが、一方の入道雲は「巨大な雲である事」といった見た目から判断した呼称という一面もあるので、全ての入道雲が雷雲とは限らない点も見逃せません。

とは言え、ただ大きい雲なのか、それとも雷を伴う積乱雲なのかの見分けもつきにくいとも言えますから、入道雲を近くに感じたら、雨風の対策をしておいたほうが良いでしょうね。


なお、「入道雲=積乱雲」の場合、時間は短いですが、雲の下にある場所の天気は強風や雷雨を伴って荒れる点も、この両者の特徴として挙げられます。

この両者の関係ですが、積乱雲の1つに入道雲があるという形になります。
しかし、中には入道雲が積乱雲の1種であるという記述もあり、上下関係は割と曖昧ですね。


ただ「入道雲」というの名前の由来として、入道という体の大きな妖怪の姿に似ている事が挙げられるので、分類上では積乱雲に属する雲でも、見た目がもくもくと盛り上がっていなければ入道雲と呼称されないこともあります。

あくまで見た目が入道に見えるかどうかなので、人によって判断が分かれるのが面白いと言えますね。入道を知らない人にとってみれば、ただの大きな雲と言えるだけかもしれません。

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この記事のまとめ


入道雲の大きさやその発生条件、積乱雲との違いについてご紹介しました。


直径20km程の大きさを誇る入道雲は、複数のものが集まることでその大きさが5~10倍になる事があります。

その発生条件としては、地面が熱く、かつ空気中に湿気が多い事の2つが挙げられます。
晴れた日によく発生する事も特徴の1つなのですが、似たタイプの積乱雲は大気の状態が不安定な場合によく発生する特徴もあり、両者の違いを見分けるのはなかなか難しい所です。


なお、以下の記事では「入道雲の発生時期や冬にも見られる理由」について解説しているので、興味があれば一度ご覧になってみて下さいね。

※参照:入道雲の語源や発生時期について。冬でも見られる理由とは?