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暑気払い
学生さんや若い世代の方にはあまり聞きなじみがないかもしれませんが、社会人なら夏の飲み会として楽しみにしている方もいるのでは?


でも…暑気払いの「本来の目的」を知っている人は少ないのではないでしょうか。
また、何月頃に行うのが望ましいかも気になる所ですね。

この記事では、暑気払いを行う目的や時期、そして似たような行事である納涼会との違いについてご紹介します。
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暑気払いの目的は?何のためにやる行事なの?


暑気払いとは、暑い夏に、冷たい食べ物や体を冷やす効果のある食品、または体を冷やす効能のある漢方や薬などで体に溜まった熱気を取り除き、暑さを打ち払うことを目的とした風習のことです。


昔は夏野菜(スイカ、胡瓜、冬瓜、かぼちゃ、ゴーヤなどの瓜類)や(冷麦、そうめん)、またはかき氷(氷菓子、氷料理)、甘酒漢方などを暑気払いとして食べ、体の熱を下げたり栄養を取ったりしていたようです。
また、飲食の他にも、川遊び薬湯(枇杷湯、桃湯、どくだみ湯など)、あるいは行水などを利用していたと言われています。


現在においては、冷えたビールや清涼飲料水を飲みながら行う夏の宴会として形が残っているだけになりました。もっとも一部の地域では、かき氷やそうめんを暑気払いとして食べる風習が残っているところもあるようです。

現在の暑気払いの目的を一言で述べると
冷たい食べ物や体を冷やす効果のあるものを食べて、暑い夏を乗り切ろう
といった感じになるでしょうか。

暑気払いって何月に行われる行事なの?


暑気払いは何月頃に行われる行事なのでしょうか。

この行事を行う時期については、夏の暑い時期ならばいつでも構わないので、特にこれといった決まりはありません。


しかし、早すぎても遅すぎても変ですよね。
暑気払いを何月に行うべきか…


おすすめの時期としては、小暑を過ぎた梅雨明けのころがいいと思われます。

地域によって異なりますが、梅雨明けの7月中旬~下旬がいいのではないでしょうか。梅雨時期は雨が気になりますし、8月に入ってしまうと夏の真っただ中で暑さを乗り切っている最中といった感じになってしまいます。

もしも暑気払いの幹事に指名されたら、この時期を目安に周りの予定を聞いて調整していくといいと思いますよ。
もちろん、8月に入ったから暑気払いはおかしいということではありません。

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暑気払いと納涼会は似てる?両者の違いについて!


暑気払いと同じように、夏に行われる飲み会に「納涼会」というものもあります。
この二つのうちのどちらかの呼び方をして、夏の飲み会を行うことが多いように感じます。

では、「暑気払い」と「納涼会」に違いはあるのでしょうか。


そもそも「納涼」とは必ずしも暑さからの解放を約束するものではなく、体を冷やすものを飲み食いしたり、工夫を凝らして人工的に涼しさを創りだしたり、鳥肌が立つような演出をして暑さを忘れる事を示します。
納涼会は、体を冷やすものを飲み食いすることによって、涼しさを味わい、暑さを忘れるようにする宴会を意味するものです。

暑気払いは飲食をすることによって夏の暑さを打ち払っていくという目的に対して、納涼会は飲食をすることによって夏の暑さを忘れようとする目的があります。
微妙に目的が違う二つですが、結局夏に行う飲み会として、現在では同じような意味の使われ方をしていることがあります。

※参照:納涼会の目的や行う時期について。望ましい服装は?

この記事のまとめ


暑気払いの目的として、冷たいものを利用して体の暑さを打ち払うというものがあります。
ただ現在では、夏に行う飲み会として親睦を兼ねている所が多い気がしますね。

「暑気払いは何月頃に行う行事なのか」という問いについては、梅雨明けの7月中旬~下旬がおすすめです。また、似たような行事である納涼会の違いですが、暑気払いが「暑さを打ち払う」のに対し、納涼会は「暑さを忘れる」といったニュアンスの相違があります。ただ実際のところは、同じ意味で使われる場合が多いんですけどね。


社会人にとって夏の風物詩ともいえる「暑気払い」。
冷えたビールで乾杯もいいですが、本来の意味を思いだして夏野菜を取るなど、体を冷やしながら栄養を蓄え、暑い夏に打ち勝っていきましょう!

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