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夏になると食べられるようになるとうもろこし。
今では「白いとうもろこし」といった種類まであり、こうした様々な品種が世界中の人々に食べられています。


そんなとうもろこしですが、今までどのような歴史を辿ってきたのかご存知ですか?

日本に伝わったのはいつなのかも気になりますよね…


そこで、今回はとうもろこしの歴史について、主にアメリカ、アフリカ、そして日本の3つに分けてご紹介したいと思います!
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とうもろこしの歴史はアメリカ大陸から


とうもろこしの歴史がどの地域から始まったのかは諸説あるのですが、ここでは最も有力な説とされるアメリカ大陸について見ていきましょう。

アメリカ大陸におけるとうもろこしの歴史は、その中部に位置するメキシコから始まっていくようです。メキシコの南部では、約8千年前(紀元前5960年頃)に栽培されたとうもろこしの痕跡が見つかっています。

そしてその西部においては、1万4千年前(紀元前12000年頃)には人類が生活した痕跡が見つかり、それから時代が下って、8千7百年前(紀元前6700年頃)には、とうもろこしが人間の手によって栽培されていたという証拠が発見されています。また7千年前(紀元前5000年頃)には焼き畑農業も始まり、トウモロコシが大規模に栽培されていたことが分かっています。


その後徐々に、アメリカ大陸の南北へとうもろこしは範囲を広げていき、主要な農産物となりました。ただし、とうもろこしの栽培の起源地についてはいまだ論争中であり、今現在はまだ正確な位置が確定されていないのが現状です。


トウモロコシが世界に広がったのは、15世紀末にポルトガル人のコロンブスによってアメリカ大陸からヨーロッパ大陸へこの作物を持ち帰ったのがきっかけでした。

コロンブスが新大陸を発見した頃は、既にアメリカ大陸の広範囲でとうもろこしが栽培されており、アメリカの先住民族の主要な食糧となっていたようです。


現在でも、アメリカ大陸ではとうもろこしが盛んに生産されています。

世界最大のとうもろこしの輸出国であるアメリカをはじめ、ブラジルやメキシコ、アルゼンチンなどがとうもろこしの生産国として挙げられますね。

アフリカにとうもろこしが伝わったのはいつ?


その後、とうもろこしはヨーロッパ中に広がり、その収穫率は当時の食糧難を大きく緩和する事になったと言われています。

やがてヨーロッパ諸国が植民地支配に乗り出すと、とうもろこしは自然とアフリカにも伝来する事になります。

もっとも当時のアフリカでは、既にアラブ人によってとうもろこしが伝わっていたという説もあります。古代のアフリカではビールが盛んに作られていたのですが、その材料としてとうもろこしが使われていた事例があったそうです。


とうもろこしがアフリカで本格的に普及したのは19世紀以降だとされています。

もともとこの地では同じイネ科である「ソルガム」(モロコシ)という穀物が好まれていたのですが、とうもろこしの方が収穫が早かった事や鉱山労働者から人気が高まった事でソルガムより食べられるようになったのだとか。

その一方で、とうもろこしは気温が高い地域では育ちにくいという弱点があり、サハラ砂漠などの地域ではあまり普及しなかったと言われています。この地域でとうもろこしの生産が盛んなのは南アフリカなど、気温がやや低めの地域になっているようですね。

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日本におけるとうもろこしの歴史について解説!


また、とうもろこしがアジアに伝わったのは16世紀初めだと言われています。

日本には1579年にポルトガル人によって伝わっており、当初は南蛮船によって運ばれて来た事から「ナンバンキビ」と呼ばれていました。 

当初は九州の長崎につたえられ、九州や四国の山間部で栽培が定着していきました。その後は中国、近畿、東海地方の山間部を北上し、関東周辺の山地へ伝わったとされています。


江戸時代に入ってからは、水田が少ない地域などで重要な食糧として栽培されるようになっていきました。当時は菓子の原料としたり、粉末を餅にして食べるなど、どちらかと言えば副食として用いられていたようです。


日本でとうもろこしの栽培が本格的に行われるようになったのは明治時代に入ってからです。

北海道開拓が始まったのに伴い、北海道農事試験場が「ゴールデンバンタム」というスイートコーン品種をアメリカから導入したことから、本格的な流通と栽培が盛んになりました。北海道で始まったとうもろこしの生産は徐々にその栽培地域を南下させ、本州まで広まり、やがて日本全土でのとうもろこしの栽培が定着するようになりました。


戦後の日本のとうもろこしの品種は以下の通りです。

・第二次世界大戦後:ゴールデンクロスバンタム
・昭和40年代:ハニーバンタム
・昭和60年代:ピーターコーン



特にピーターコーンはおやつとして人気が高く、この品種によって国内のとうもろこしの需要は大きく増加しました。その一方で、日本は世界最大のとうもろこし輸入国としての側面もあり、今後の課題となっています。

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この記事のまとめ


とうもろこしの歴史について、アメリカとアフリカ、そして日本に分けてご紹介しました。

アメリカ大陸で発症したとうもろこしはヨーロッパへ伝わり、大航海時代に日本などのアジアへ、また植民地支配をへてアフリカへ伝来し、世界中の人々に親しまれる食べ物としての座を獲得しています。


そのとうもろこしの品種については以下の記事で解説しているので、興味があれば一度ご覧になってみて下さいね。

※参照:とうもろこしの品種について。食用と飼料用の具体例は?