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日本はユリの王国で、10種類以上のユリが自生しています。
中でも園芸的に重要な原種がヤマユリです。

ヤマユリはユリの中でも最大級の大きな花を咲かせ、またその匂いも有名な初夏の花です。

この記事では、ヤマユリの開花時期や匂い、そして育て方について詳しくご紹介します。
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ヤマユリってどんな花?開花時期はいつ?


ヤマユリは日本原産のユリで、本州の平地から山地に分布しており、比較的日当りの好い山野の斜面などでよく育ちます。
学名の「オーラツム」は「黄金色の」の意味があり、花びらにある黄色い筋に由来しています。

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そんなヤマユリの開花時期ですが、主に7月から8月の夏季にあたります。
1本の茎から1~10輪の花を咲かせ、また1年に1つずつ花を増やすのが特徴で、たくさん花をつけた姿は本当に美しいです。

ヤマユリの花は大きく、径は20~25㎝程になり、花色は白地に黄色い筋と赤い斑点がはいっているものが一般的ですが、生育地域や個体によって変異が大きく、様々なものがあります。


また、後述しますがヤマユリは開花するまでに5年〜6年とかかるので、種まきではなく球根から育てなければいけません。
ヤマユリの球根は淡いクリーム色で、百合根として食用にもされています。

ちなみにユリは漢字で百合と書きますが、実はこの百合根を1枚1枚剥いていくとその数がおおよそ100枚になることから由来しているとも言われています。

※参照:オニユリの原産地や開花時期について。別名「天蓋百合」の由来とは?

ヤマユリの匂いについて。お見舞いにNGな理由とは?


このヤマユリですが、花びらの付け根から強烈な匂いを発するという特徴があります。

花びらの付け根のところに無色透明の香りを発する蜜があり、この匂いで昆虫を引き寄せているのです。

また、ヤマユリは夜にさらに強く匂います。
昼間の蝶々などだけではなく、夜に活動する蛾を匂いで呼び寄せて受粉させているのです。

人によってはヤマユリの匂いによって頭痛や鼻水が出ることがあります。自然の中では甘い香りでも、室内では夜間によく香るため、人によっては頭痛を招くことがあるので注意が必要です。

特にヤマユリをお見舞いの花にするのは、マナー違反ですので注意して下さい。

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ヤマユリの育て方について解説。注意したい症状は?


最後に、ヤマユリの育て方についても見てみましょう。

ヤマユリを育てようとする場合、種をまくところから始めると開花するまでに5、6年かかってしまうので、一般的には種まきからではなく、球根から育てます。

植え付けや植え替えは2月から3月が適期で、連作障害が出やすいので、庭植えならば3~4年に一度、鉢植えでは毎年もしくは1年おきに植え替えを行ってください。


ユリは自然では明るい森に生息している植物ですから、管理場所は木の根もとの木陰や1日に数時間だけ日が当たるような半日蔭が適しています。

ヤマユリは草丈が高いので、一般的には庭植えが好ましいですが、鉢植えにしたい場合は深くて大きいひっくりかえらない鉢を用意して植えて下さい。

また、5月から6月になったら、球根を傷つけないように株元から10㎝ほど離して支柱を立てて倒れにくくしてあげましょう。


ヤマユリを育てる上で注意したいのが、ウイルス病と球根腐敗病です。
特にウイルス病は恐ろしく、感染してしまうと治らないので、発病してしまったら植物と用土を処分しなければなりません。

また、球根腐敗病は球根保管中に発生し、球根に茶色の斑点が出来て、やわらかくなって腐ってしまいます。球根を購入する際はよく見て、斑点のひどいものや傷のあるものは避けましょう。

ヤマユリは病気に弱く、栽培するには難しい部類に入ってしまいます。
また、アブラムシも一年中発生しやすいので、早目に防除してください。

花が終わった後、種を取らないのならば咲き終わった花は摘み取ってしまいましょう。

この記事のまとめ


ヤマユリは日本特産のユリで、7月〜8月を開花時期としています。

この時期に白い大きな花を咲かせ、強烈な匂いを漂わせるのが特徴です。


そんなヤマユリですが年々減少してきており、余り姿を見ることが出来なくなってきています。
美しいヤマユリを楽しむためにも、ご自宅で植えてみてはいかがでしょうか。

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