今年は七草粥を食べましたか?
我が家では、主人がうるさいので、
ちゃんと食べましたよ。
ただし、七草のことはよく知らないので、
とりあえず葉っぱが入った
お粥であればいいだろうと思い、
冷蔵庫にあった小松菜を刻んで入れました。
案の定、主人に突っ込まれました。
だって七草なんて詳しく知らない!
でもちょっと気になります。
…小松菜は入ってなかったっけ?
そこで今回は、七草粥の起源や、
七草の効能など、春の七草にまつわる
豆知識あれこれについて調べてみました!
七草粥は、日本と中国の習慣の合体!
まずは春の七草を含んだ食べ物である七草粥の始まりについてです。
それは日本の平安時代にさかのぼります。
この時期の日本の朝廷では、
1月7日に野の若菜をつみ、
そのパワーを取り入れることで
病気を追い払おうという風習がありました。
また、五穀豊穣を祈願する
「7種の祝い」
という儀式も行われていました。
この儀式では、7種類の具を
入れたお粥を食べていましたが、
それは春の七草に含まれる野草ではなく、
米やあわ、ひえなどの穀物でした。
一方、お隣の中国では、
1月7日を「人日(じんじつ)」
すなわち、人の日、人間を敬う日として、
無病息災を祈願するため
7種類の草を入れたお吸い物を
食べる習慣がありました。
こういった中国や日本の風習が、
いつしか合体し、
七草粥の始まりとなったのです。
ちなみに、お粥の具が
現在の春の七草になったのは
鎌倉時代だそうです。
中国にも似たような習慣があったんですね!
完全に日本古来のものかと思っていたので、
ちょっとびっくりしました。
七草粥は正月行事ではない!
さきほど、中国では1月7日が「人日」だと言いましたが、
この「人日」というものは、
節句の一つなのだそうです。
節句とは、文字通り
季節の節目(ふしめ)のことで、
よく知られているものに
5月5日の端午の節句がありますね。
「七草粥は正月行事の延長…一部?」
と思っていたのですが、
全く別ものだったんですね。
春の七草のみなさん、
延長とか言って、失礼しました。
でも、無病息災祈願が目的なわけですから、
お正月料理で胃腸が疲れる→七草粥で労わる
という流れは理にかなっていますよね。
効能を知ると、七草粥を食べたくなる!
七草粥に入れる春の七草たちは、なんだか味気なくて、
地味なものだと思っていませんか?
それぞれにちゃんと立派な効能があるんですよ。
あらためて、春の七草の名前と
その優れた効能についてご紹介します!
・せり:
血流を改善する働きがあり、
保温効果や高血圧予防に優れています。
・なずな:
ロテンやカルシウムを多く含むので
風邪予防に効果があります。
・ごぎょう:
咳をしずめ、痰をきる効果があります。
・はこべら:
整腸作用があります。
産後の浄血にも用いられています。
・ほとけのざ:
胃腸の症状に効果があります。
・すずな:
かぶのことです。
カロテン、ビタミンC、ビタミンA、
カルシウムが豊富で、腹痛に効きます。
・すずしろ:
大根のことです。
カロテン、ビタミンC、ビタミンA、
カルシウムが豊富に含まれており、
風邪予防や美肌効果に優れています。
ざっとこんな感じです!
これを聞いたら、春の七草は
実はめちゃくちゃ凄い草だったって
思い直したりしますよね!
※参照:春の七草が生える時期や場所について解説!
まとめ
春の七草を含んだ食べ物である七草粥ですが、節句の一つであり、
正月行事とは別のものです。
中国の人日(じんじつ)の節句と、
日本の「七種の祝い」という儀式、
さらに若菜つみの習慣が合体して、
七草粥の起源ができました。
また、春の七草はそれぞれ、
風邪予防や胃腸を調える効能を持っており、
無病息災祈願にはぴったりの
ラインナップとなっています。
春の七草に小松菜は入っていませんでしたね…
でも小松菜も
ビタミンやカルシウムが豊富だし、
今回は許してもらいましょう。
では、今回はこの辺で失礼します。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました!