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子丑寅卯・・・

干支を意識する機会は、今となっては年末年始くらいになってしまった気がします。しかし、古代の日本や中国の人々は、方角や時間など、生活の至るところに干支を活用していました。


今回は、干支と方角および時間の関係についてご紹介すると共に、とある昔話の動物の元ネタにもなった「鬼門」という言葉についても解説します。
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干支と方角の関係をわかりやすく解説!


そもそも干支と方角にはどのような関係があるのでしょうか。

干支と方角の関係は、以下の図を見るとよく分かります。

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※参照:Wikipedia



東西南北を見て見て下さい。


・子=北
・卯=東
・午=南
・酉=西


このような関係になってますね。


図のように、干支の配置は円形になっており、東西南北の方角に対応しています。
また、北東や南西など2つの方角の間にあるものは、北東であれば丑寅のように、2つの干支を使って表されています。

余談ですが、昔の日本や中国では干支を使って方角を表していました。
その根底にあったのは陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)という古代中国の考え方です。この陰陽五行説は日本では魔除けや占いに使われることが多かったようですが、中国では世界の成り立ちや事象を考えるのに用いる術として利用されていました。

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干支と時間の関係について。「正午」の名前の由来とは?


また、干支と方角の関係を考える上で、時間についても触れる必要があります。

方角と同様、かつての日本や中国は干支を使って時間を表していました。
その発端は中国の漢の時代(紀元前206〜8年)だと言われており、この時代に24時間を12の干支に分ける考え方が生まれました。

ちなみに、1日の始まりを「子の刻」(ねのこく)と言いますが、これは現代の午後23時から午前1時に対応しています。後はそれぞれ2時間ごとに続きの十二支を当てはめていきます。


また、12時0分を「正午」と言う事がありますが、これは「午の刻」(うまのこく)が現在の午前11時から午後1時の中間地点に当たることから、このような名前になったとされています。

※参照:干支の動物の意味や順番の覚え方について。相性の悪い組み合わせは?

「鬼門」とは?関連する昔話も解説!


干支と方角の関係を述べる以上「鬼門」という言葉についても説明しておく必要があります。

鬼門とは、北東の方角、干支で述べると丑寅(うしとら)を指します。この方角は、干支の根底にある陰陽五行説では鬼が入ってくるので良くない方位だとされています。

現在でも家を建てる時に重視されており、鬼門=北東には台所やトイレといった水を使う場所は置かないという風習が根強く残っています。この他には、北東の反対側である南西を「裏鬼門」と呼び、こちらにも水を使う場所は置かないのだとか。家を建てる時には、こうした干支に関する知識も一応は持っておいた方が良さそうですね。


また、鬼門の反対側は未申(ひつじさる)という事で、京都御所など、魔除けとして猿の置物を使うところもあります。ちなみに申(猿)の隣には酉(鳥)と戌(犬)が続きますが、これは桃太郎が鬼退治に行った時に連れて行った動物と共通します。

一説では、桃太郎は鬼門に対抗するために、この動物たちを家来として連れて行ったとする説もあるそうですよ。

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この記事のまとめ


干支と方角や時間の関係について、鬼門という言葉を含めご紹介しました。

古代中国の陰陽五行説がもととなった干支は、方角や時間を表すツールとして日本でも古くから用いられてきました。鬼門を防ぐために京都御所に様々な工夫を用いるなど、当時の人々の生活の至るところに干支があったと言えそうですね。


なお、以下の記事では干支と十二支の違いについて解説しているので、興味があれば一度ご覧になってみて下さい。

※参照:干支と十二支の意味や言葉の違いについて。起源や由来も解説!