台風一過(たいふういっか)という熟語があります。
文字だけ見ていると台風が一つ過ぎるという感じで、比較的文字から察しやすい熟語ですね。
さて、この台風一過ですが、気温が上昇する理由として挙げられる事があるのですが、一体どのような関係があるのでしょうか。
今回は台風一過の意味と、「台風一過の秋晴れ」という慣用句についてご紹介します。
台風一過とは?その意味について解説!
そもそも、台風一過とは一体どのような意味なのでしょうか?
辞書を引くと、どうやら以下の2つの意味があるそうです。
・台風が通り過ぎたあと、空が晴れ渡りよい天気になること。
・転じて、騒動が収まり、晴れ晴れとすること。
つまり、単に台風が通過しただけではなく、晴れた空や、物事が無事に解決したことも表す言葉なんですね。実際に台風が通過したあとだけではなく、問題が解決したら台風一過したなどと言うのも正しいわけです。
逆に言えば、晴れていない時や問題が未解決の時に使う言葉としては相応しくないと言えます。また、最後の「過」という字を「家」と間違えないように、気を付けて下さいね。
台風一過の後に、気温が上昇する理由とは?
台風一過を迎えると上の意味の通り晴天となり、気温が上昇する傾向にあります。これにはいくつか理由がありますが、大きなものとしてはまず空気中のゴミがなくなるからという理由です。
空気中にあったチリやホコリなどの目に見えない細かなゴミは、太陽の光をわずかながら遮っていました。しかし、こうしたゴミを台風がまとめて持って行ってしまったことによってその遮断おもなくなり、太陽の光がより強く地上に降り注ぐことで気温が上昇するというものです。
また、台風の後には大陸から温度が低く、乾いた空気を持った高気圧が続きます。これが日本列島全体を覆うことで日本では台風一過の後晴天になり気温が上昇するんです。
「台風一過の秋晴れ」とは?言葉の意味について解説!
また、台風一過という言葉を用いた慣用句に「台風一過の秋晴れ」というものがあります。
そもそも、台風一過という言葉自体が晴れの意味を持っていますが、果たしてこれはどういう意味なのでしょうか?
「台風一過の秋晴れ」の意味としては、台風が通過したあと秋の空が清々しく晴れるということで、台風一過と秋晴れの意味を重ねただけのようです。台風一過だけだと天候以外の物事の問題も含みますし、秋に限定しないので秋晴れの言葉を付け加えています。
つまり、秋に台風がやって来た後、晴れたそれになれば台風一過の秋晴れという訳ですね。
この記事のまとめ
「台風一過」という言葉の意味や気温が上昇する理由、似たような言葉である「台風一過の秋晴れ」という慣用句をご紹介しました。
個人的には、晴れた空で問題が無事に解決したことも含めるのが意外でした。文字を見ると台風通過後の天気が雨でも台風一過と言っても良さそうなものですが、正確には間違いなんですね。台風が過ぎ去って晴れてこそ、台風一過と言っていい事になるのです。
なお、以下の記事では台風の「号数」を決める基準について解説しているので、興味があれば一度ご覧になってみて下さいね。
※参照:台風の号数の意味や決め方について。最大のものはいくつ?